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大体の目安となる価格帯は・・・ |
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● ポケット型補聴器:4万円〜
高度・重度難聴に対応し、求めやすい価格が魅力のタイプです。使い勝手も手元で操作ができるため、初めて使う方、必要な時だけ使いたい方、細かい操作が苦手な方にお薦めできます。別タイプの補聴器の予備としても良く利用されます。
どうしても大型になってしまうため、なるべく目立たない補聴器を希望される方には向きません。
適用聴力により中度〜高度用では4万円〜6万円、高度〜重度用で6万円〜9万円程度の製品が発売されています。
● 耳かけ型補聴器:6万円〜
現在ではデジタル補聴器の低価格化により、ベーシックモデルでも6万円台の製品が主流となりました。一方アナログ補聴器は耳かけ型でも非常に少なくなり、価格もデジタル補聴器より高くなるといった逆転減少も生じています。
小型化とともに多機能化が進み、バランスの良いタイプ。軽度〜中度の製品には、耳の穴をなるべく塞がないようにする「オープンタイプ」と呼ばれる補聴器も登場し、装用感の高さから人気を得ています。
軽度〜中度難聴の一般的な製品ではベーシックモデルが6万円〜10万円、オープンタイプの製品で10万円〜20万円といった価格帯になります。
騒音を抑制してなるべく聞き取りを向上させる、ハウリングを抑えてなるべく耳を塞がないようにするといった信号処理を行うタイプでは、15万円〜25万円といった価格が設定されています。
更に機能を追加し、複雑なニーズに応える製品も登場していますが、まずはベーシックタイプからお試しいただき、必要があれば機能の多いものを検討されることをお薦めします。
● 耳あな型補聴器:12万円〜(オーダーメイド製品)
「なるべく小さなものを」というニーズに応える耳あな型補聴器ですが、同じ機能を持つ補聴器では、サイズが小さくなるほど価格が上昇します。
これは耳あなに納めるためオーダーメイドでシェルと呼ばれる部品を作り、そこに超小型機器を組み込む必要があるためですが、耳かけ型と比較すると、およそ1.5倍から2倍程度の価格設定になっています。
レディーメイドと呼ばれるものですと、こうした手間がかからず、大量生産ができるため1万円、2万円といった製品も発売されています。
このような製品でもしっかりと問題が解決できれば、効果的に利用をすることができますが、購入して自分の耳にあわなかったというケースでは調整などができないこともありますので、そうした際に返品ができるかを確認の上で購入されると良いでしょう。
オーダーメイドの製品ではベーシックモデルの価格帯は12万円〜20万円。ベーシックとは言え、必要な機能を充実させたモデルが増え、様々な聴力やニーズに対応できるようになりました。
ミドルクラスでは騒音抑制、ハウリング防止機能が盛り込まれ、価格帯は18万円〜25万円。
これより上のモデルでは、使用環境が非常に騒がしい、聴力の守備範囲が狭いといった場合に、その能力を発揮しますが、耳かけ型同様、まずはベーシックタイプから試されると良いでしょう。
● 機種選択はカウンセリングから
「なるべく良いものを」と、高額の補聴器を希望される方もいらっしゃいますが、一人ひとりで異なる聴力や使用条件すべてを満たす補聴器はありません。
価格は必要とする機能や希望するサイズという要素から決まるもので、高いから良い、安いから悪いということは補聴器には当てはまらないのです。
とは言え、その要素が分らないままでは、必要とする機種を上手に見つけることは困難です。通信販売などで補聴器を購入し耳にあわなかったとしても、それは「安いからあわない」のではなく、自分の耳に必要な要素が分らずに買っているからです。
購入にあたっては、今ご自身が感じている問題点や装用における希望、使う環境、予算など相談の上、機種選択ができる販売店でのお求めいただくことをお薦めします。また選択した機種も、実際にお使いいただく環境で試聴し、しっかりとご自身の耳で確認、納得した上でお買い求め下さい。
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