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補聴器Q&A・よくある質問

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ポケット式補聴器ってもう旧式?

 
他の補聴器にはない魅力を持ったポケット式補聴器。
  長所・短所をしっかりチェックして、選択肢に加えて下さい。

携帯ラジオのような形をした補聴器は、1940年代頃から使われるようになりました。電気式補聴器自体は1900年代初頭に登場していたのですが、電池や電気部品の小型化が難しく、携帯可能とはいっても、かなり大柄なものになっていました。

1900年代初頭に発売された携帯型補聴器。電話の受話器のようなイヤレシーバーをバンドなどで頭に固定して利用しました。電池など各部品も大きく、現在のポケット型補聴器と比較すると、かなりかさばる物でした。 1940年代頃から使われるようになったポケット型補聴器。ケースには金属が使われ、大きさ、重量ともに大柄ですが、現在と同様、単三サイズの乾電池が用いられ大幅な小型化が実現しています。

現在では指の上に乗るほど小さな補聴器が登場し、図体の大きなポケットタイプの補聴器を旧式としたり、メーカーでも取り扱う所が減ってしまいましたが、本当にポケットタイプは時代遅れの補聴器なのでしょうか?

ポケット式補聴器の短所

ポケットタイプはサイズが大きいというだけではなく、確かに他の補聴器と比べると問題点も持っています。代表的なものが衣擦れの音。

ポケット式補聴器は、音を集めて調整・増幅する部分(本体)と、音を耳に届ける部分(レシーバー)が別れています。本体をポケットに納めて使用するスタイルから、この名前がありますが、体を動かすと、補聴器と衣服が擦れ、その音も耳に届けてしまうという欠点を持っています。

衣擦れ音を解消するためには、音を集めるマイクを、補聴器本体から切り離すことが必要です。現在ではレシーバー部にマイクを取り付け、集めた音を一度本体に送って調整・増幅をした後、再び耳のレシーバーに戻すというタイプが発売されています。こうした補聴器では衣擦れの音は起こりません。

「衣擦れ音」は、補聴器本体にマイクがあるポケット式補聴器の弱点。しかし耳に収まるレシーバー部にマイクを設置し、衣擦れ音を防止したタイプも発売されています。

ポケット式補聴器の長所

大きく雑音が入りやすいと、悪い面がアピールされがちなポケット式補聴器ですが、他の補聴器にはない優れた特徴も持っています。

手元で操作が可能

耳あな式補聴器や耳かけ式補聴器は、小さく耳元に収まってしまう反面、その操作は目の届かない所で手探りで行う必要があります。この操作は毎日使用していると、自然に行うことができるようになりますが、初めて使う方にとってはなかなか難しいことも。特に高齢の方や、手先がうまく動かないといった方では、補聴器の装用自体が難しいこともあります。

ポケット式補聴器は、耳に納めるレシーバーがテレビのイヤホンと似た馴染みのある形で、装用が簡単です。また電源の入り切りや、ボリュームの調整も、手元において目で確認しながらできるため、初めて使われる方でも簡単に操作ができます。

ハウリングが起きにくい

補聴器で良く聞かれる問題点に「ピーッ!」という雑音があります。この雑音、「ハウリング音」と呼ばれますが、原因は補聴器で増幅した音が耳から漏れだし、再度補聴器がその音を増幅することにより生じます。カラオケなどでマイクをスピーカーに近づけると「キーン!」といった音がしますが、ボリュームを大きくした場合や、マイクとスピーカー(補聴器ではレシーバー)の位置が近いと発生しやすくなります。

ポケットタイプでは本体とレシーバーの距離が離れているため、このハウリングが原理的に起こりにくくなります。

ただし前出のマイクがレシーバーについているタイプの補聴器では、ハウリングの発生は耳かけタイプと同様に高くなります。ハウリングが出てしまう場合には、イヤーモールドなど、オーダーメイドの耳せんが必要になります。

本体を相手に渡せばマイクのように補聴器を使える

補聴器本体とレシーバーが離れているというポケット式補聴器、時としてコードが煩わしいということもありますが、これを逆手に利用することが可能です。

騒がしい場所でどうしても相手の声が聞き取りづらい、また入院中で体を動かすことができないようなケースでは、マイクのついた補聴器本体を話手に渡し、そこに話しかけてもらうことで、はっきりと言葉を聞き取ることができます。

ポケットタイプのこうした使い方が雑音に強い理由ですが、通常補聴器は雑音も会話の音も一緒に取り込み、補聴器の調整やお使いの方ご自身が持っている言葉の聞き分け能力を用いて、聞きたい会話を拾い集めています。

相手の声の大きさや距離によっては、聞きたい会話の大きさが周りの雑音に負けてしまい、いくら調整をしても、また聞き取り能力をフル稼働しても、はっきりと言葉が聞き取れなくなってしまいます。

雑踏の中で相手の声が聞き取りにくいとき、私たちは無意識に声を大きくし、相手に近づこうとします。これと同じ事が、ポケット式補聴器なら簡単にできるのです。

価格が比較的安い

耳あな式補聴器や耳かけ式補聴器は、その小さなサイズや、使用する空気電池の特性に合わせるため、補聴器専用の部品を多く必要とします。これにより製造コストが上がってしまい、価格も高額になりがちです。

一方ポケットタイプはラジオなどでも利用されるような一般的な部品を用いて製造することが可能です。このため、耳あな型や耳かけ型と比べると、かなりお求め安い価格で販売されています。

ランニングコストについても、耳あな型、耳かけ型補聴器が、専用の空気電池を必要とする反面、通常家庭で利用される単三、単四電池を使う機種が主流ですので、どこでも手に入りやすく、値段も安いというメリットを持っています。

長所・短所をしっかりチェックし、ニーズに応じた選択・使いわけが必要

このように、ポケット式補聴器には、今もなお他の補聴器にはないたくさんの長所があります。ポケット式は旧式と思わずに、一度試してみてください。

もちろん、安いという理由だけで購入してしまうと、向き・不向きや、先に述べたポケット式補聴器の欠点が問題になることも。長所・短所を正しく知り、購入の選択肢に入れることをお薦めします。

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