これまでのイヤーモールドの問題は？

今使っているシリコンイヤーモールド、壊れやすいのですが・・・。

接着の効かないシリコンでは、イヤーモールドを押し広げてチューブを止めていますが、強度にどうしても問題があります。

装用感が高いイヤーモールド材料としてシリコンがありますが、優れた性質がある反面、併せ持っている問題点により、イヤーモールドとしての耐久性に問題がありました。弾性が高く硬度が低いという物性のため、補聴器とイヤーモールドをつなぐチューブ部分の固定が難しいことが原因です。

シリコンは接続部分となる「エルボー」、「Lチューブ」といった部品との接着が効かない材料で、その取り付け方法はL型に曲げられたシリコンチューブに金属製のはと目を押し込み、音の通り道「音導孔」を押し広げて固定するという方法を取る必要があります。

シリコンは弾力があるため、力をかければ変形します。これが耳への装用感を高くしているのですが、チューブの固定をする上では問題となります。チューブをひっぱるとイヤーモールドから抜けやすく、特に小さいお子さんが利用するケースでは、イヤーモールドの取扱いによりチューブを外してしまうという事例が多く報告されています。

シリコンの持つ柔軟性は柔らかい程装用感が高くなりますが、チューブをはと目で固定する方法では、あまり柔らかい素材を使うと簡単にチューブが引き抜けてしまうため、使用されるシリコン材質も硬くせざるを得ず、本来のメリットが活かされていないという問題もあります。