sitemap
HOME > 補聴器Q&A・よくある質問 > 補聴器についてその他

補聴器Q&A・よくある質問

タイトル
タイトル
 
 

AGC-Iってなんですか?

 
補聴器に入力される音の種類や大きさにより増幅量を調整

AGC-IはAuto Gain Control-input、つまり入力音による自動利得調整を指します。自動利得調整は、これまではボリュームの操作で行っていた利得(ボリューム)の調整を、特定の条件において自動的に上げ下げする機能を指しますが、入力を意味する「I」のつくAGCは、その調整の条件として、補聴器のマイクから入力された際の音を用います。

人間の耳は内耳蝸牛内にある外有毛細胞の働きにより、小さい音を聞くときには自動的に耳の感度を上げ、反対に大きな音を聞く時には感度を下げています。これにより私建を取り巻く様々な音を上手にキャッチすることができますが、難聴においてはこの感度調整の機能が低下してしまうことも。

このため小さい音は聞こえにくいのに、大きな音になるとすぐにうるさく感じるという「補充現象(リクルートメント)」という問題が生じます。「補聴器を装着したらガンガンうるさいばかり」、「余計な雑音ばかりが聞こえて使えない」という方には、この内耳の感度調整がうまくいかないというケースも多いようです。

補聴器は低下した聴力を補うものですが、AGC-Iは「低下した感度調整機能を補う」働きをします。小さい音がマイクに入ってくる時には、増幅の量を増やし、音を大きくして耳に伝えますが、大きな音がマイクに入ると、増幅の量を減らし、音を抑えて耳に届けることで、狭くなってしまった耳のダイナミックレンジ(聞こえる最も小さな音から耐えられる最も大きな音)の中に、様々な音を上手にまとめて伝えるのです。

この感度調整の問題は、外有毛細胞の働きが低下する、外有毛細胞が変質・欠損するといったことが主な原因となりますが、時にはもっと身近な理由から一時的に低下することがあるようです。

朝目がさめ、雨戸やカーテンを開けると、いつもはなんとも思わない陽の光が大変まぶしく感じます。これは暗い場所にいたため、目の絞りを行う瞳孔が暗い場所にあっており、その調整が間に合わないためです。しかし少しすればそのまぶしさも気にはならなくなるでしょう。

音についても静かな環境では、耳の感度が上がった状態となっています。この状態のまま突然騒がしい環境に入ると、非常にうるさく感じてしまいます。内耳の機能がしっかりしていれば、内耳は次第に外の音に感度を合わせ、限度を越えない騒がしさであれば気にはならなくなってきます。

身近な例を挙げれば、地下鉄や電車に乗って直ぐの頃は、走行音や社内のアナウンス、ブレーキの音が大変耳障りですが、席に座ってしばらくすると、あれほどうるさかった環境の中で居眠りをすることもできるのです。

AGC-Iはこうした感度調整がうまくいかない聴力においては、大変大きな効果を得ることができます。近年ではデジタル技術の進歩により、周波数の種類や音の抑揚によっても、感度調整の効果を変化させ、様々な環境に対応できる機種も増えてきました。

しかし注意しなければならないケースがあります。難聴になっても人間の元々持っている感度調整能力には問題がない場合や、低下していてもその程度によっては、さほどAGC-I を必要としないということです。

感度調整能力に問題がないにも関わらず、AGC-Iの効果を強く設定してしまうと、大きな音も小さな音も似たような大きさに揃えられてしまうため、本来のアクセントや抑揚といった会話がもつ重要な情報が少なくなり、言葉の明瞭感が失われてしまうことも。

またハイエンドのデジタル補聴器のように複雑なAGC-I回路を持つ機種では、コスト的負担も大きくなってしまうため、ご自身の聴力にはどの程度の感度調整機能が必要かを見極める必要があります。

これにはダイナミックレンジを測定する方法などもありますが、実際の生活環境とは音の発生するタイミングが全くことなり、参考程度と考える必要があります。

形状を合わせ、調整を行った補聴器を、様々な生活環境の中で試聴し、その使用感をフィードバックしながら、ご自身の耳に必要な補聴器の機能と調整を見つけていくことが肝心。最新の機能をなるべく経済的にご利用いただくためにも、試聴は欠かせないステップとなります。

 

ピークコントロールってなんですか?

AGC-Oってなんですか?


検索画面へ


ページTOPへ補聴器Q&A・よくある質問へ戻る

キャラ
mail:4133@suyama.co.jp
電話(03)3549-0755 / FAX(03)3549-0760(須山補聴器銀座店)
よい耳.com Allrights reserved.
キャラ2