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 どんな場所で使う予定ですか？
補聴器を装用する理由は、低下した聴力を補い、元の聞こえに近付けるためですが、その中でも「会議の話しをしっかり聞き取りたい」、「観劇の時にセリフが良く聞こえるものが欲しい」と、お使いになる方により優先したい時と場所があります。中には「工場内など、騒音の激しい場所でも使いたい」といった、特殊な環境下での使用を希望される方も。
こうした情報は補聴器の装用方法や選択機種を行う上で、大変重要な情報となります。一方「自宅で利用することがほとんど」、「テレビを見る時だけ」というように、使用環境を限定することで、機能を絞り低価格でも効果的な補聴器を選択することも可能です。
現在耳の治療を受けていますか？過去に耳の手術は？
現在中耳炎などで耳の治療に通院しているといった場合、耳の状態により補聴器の利用や装用する時期を検討した方が良い場合があります。
また以前耳の手術を受けているケースでは、事前にかかりつけの耳鼻科の先生にチェックを受けられると良いでしょう。
使い勝手に関しては？
補聴器の使い勝手も、聞こえ方とあわせて重要なポイント。また価格に影響を与える要素です。
耳あな型は小さくて目立たないというメリットがありますが、一方操作する部品や電池も大変小さく、細かい操作が苦手という方には、慣れるまで時間がかかることも。耳あな型、耳かけ型は、目に見えない所での作業になるため、装着、取り外しにもコツが必要です。
ポケットタイプはコードが煩わしいと敬遠する方もいらっしゃいますが、手元で操作が簡単にでき、自宅で主に使用するといったケースでは大変優れた補聴器です。これまで問題となりやすかった衣擦れの音が入りやすいという欠点を解消したタイプも登場しています。
ご希望のサイズは？
サイズの点では最近耳あな式を選択される方が増えましたが、出力と価格の点では、耳かけ式にも大きなメリットが。
70dBを越える聴力低下でも、高出力タイプの耳あな式補聴器で対応できることもありますが、将来的な聴力変化に対応する上では余裕が無くなってしまいます。またフルカナルと呼ばれる大きなサイズの耳あな式補聴器では、かえって耳かけ式より目立ってしまうということも。
ご希望のご予算は？
補聴器の価格はその機種が持つ機能と出力性能、サイズにより決定されます。機能的には多機能である程高額となりますが、出力は補聴器のサイズとの兼ね合いとなり、一概に高い安いということはできません。逆に同じ機能・出力であれば、サイズが小型な程、価格は高くなります。
補聴器の機能には、聴力の形に適合させる周波数ごとの利得調整、入力される音の大きさによる出力調整の二つに大別されます。前者は周波数ごとの増幅量を聴力の低下に合わせて設定していきますが、特定の音が他の音に比べ極端に聞こえづらいというような特殊なケースを除き、高額なデジタル補聴器を選択する必要はありません。
一方低価格なものを選択する際には、耳障りな音となりやすい低域を抑える調整器を持つ機種を選択することが求められるケースが多くなります。音質調整器がない補聴器もありますが、低音から高音までほとんど均一に低下している場合には良いのですが、加齢による聴力低下では高音成分の増幅が足りず、低音成分が大きな音になり過ぎるという問題が生じてきます。
補聴器の装用方法も、ご予算とあわせて検討する項目となりますが、特にどちらの耳にどんな機種を選択するかが重要になります。両耳装用が可能な場合には、騒音の中での聞き取りの向上や方向感がつかめるというメリットがある反面、価格的には倍の値段となってしまいます。
こうしたケースでは片側に高額デジタル補聴器を装用するより、半額の補聴器を両耳に装用する方が高い効果を得やすくなります。また耳あなタイプではなく耳かけタイプを選択するというのも、予算を抑える上では賢明な方法です。
以上のような点を総合的に検討し、ニーズに最も適した補聴器を選択、調整することが補聴器販売店の役割です。機種選択・調整を行う上で、こうした希望やチェックポイントをお知らせいただくことが何よりの材料となり、効果的な補聴器を経済的にお求めいただけます。
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