
AGC-Oってなんですか?
ピークカット方式の弱点を補い、歪みの少ない音を実現します。
AGC-OはAuto Gain Control-Output、つまり増幅後の出力音による自動利得調整を指します。出力制限回路として広く利用されてきたピークコントロールのピークカット(Peak Cut)回路は、最大出力を抑え耳を守るという点では重要な役割を持ちますが、ピークカット回路が働くような状態が続く使用環境においては、原理上音が歪み、明瞭度が大きく損なわれるという弱点がありました。
AGC-Oはこうしたピークカットの弱点を補うものとして開発されたもので、増幅された出力音が過大となりピークカット回路が動作する前に、利得を抑制することで音声の歪みを解消することを狙っています。
これにより実質的な有効ダイナミックレンジを拡張することが可能となり、より幅広い環境での適応が可能となりましたが、その動作原理から同様にオートゲインコントロールの名を持つAGC-I(Auto Gain Input)回路を持つノンリニア増幅タイプの補聴器とは区別されます。